down III Over the Under(2007)

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down (1991-)

ダウン

ドゥームメタル, ストーナーロック, サザンロック

Down III
Over the Under(2007)

  1. 3 Suns And 1 Star 5:41★
  2. The Path 4:09★
  3. N.O.D 4:00★
  4. I Scream 3:48★
  5. On March The Saints 4:10★
  6. Never Try 4:55★
  7. Mourn 4:44
  8. Beneath The Tides 5:32★
  9. His Majesty The Desert 2:25
  10. Pillamyd 5:15★
  11. In The Thrall Of It All 6:20
  12. Nothing In Return (Walk Away) 8:57

Phil Anselmo(Vo:pantera,superjoint ritual Bill+Phil)
Pepper Keenan(G:coc)
Kirk Windstein(G:crowbar)
Rex Brown(Ba:pantera)
Jimmy Bower(Dr:eyehategod,The Mystick Krewe of Clearlight)

2004年12月8日
メタルの流れを変えたギタリスト
シャイでなかなか話しかけられない
日本のファンにも
自分から声をかけ握手をし
サインを書いてくれる
フレンドリーで優しい男
ダイムバッグ・ダレルが凶弾に倒れた

犯人は
『お前がpanteraを解散させたんだ』と
言ったとか

pantera解散で
それだけショックを受けたってんなら
もちろんホームビデオ3作は見てたんだろ?

そこに映ってるライブも楽屋もホテルでも
仲良く暴れてるフィルダレル
見ただろ?

取材中に酔っぱらったダレルがぶっ倒れて
フィルが『大丈夫かよ?!』って
言うとことか
熱狂的なファンの若者が
メンバーに会えた事に感動して
泣きながら
『パンテーラァッ!』って叫んで
それに笑顔で応えるフィルと
ポケットからありったけの
ピックを渡すダレル
あの最高な雰囲気を見たんだろうがよ

panteraは2003年に
フィルアボット兄弟の確執が原因で
解散していた

ギターヒーローで
気さくなロックスター的ダレル
アンダーグラウンドの魂を持つフィル
(その化学反応がCowboys From Hellの音を作った)

フィル・アンセルモの音楽性は
明らかにホームタウンである
ニューオリンズの仲間たちの方を向いていた
フィルがその中心だったし
地元のバンド達に
積極的に手を差し伸べていた

本当の意味での方向性の違いなんだろう
ダレルはインタビューで
話し合いもせずに
自然消滅したと語った

偉大なる南部の流行殺し
ただ流行を追いかけるバンドへ
結構な毒を吐いていたフィル・アンセルモ
何事にも黙っていられない男だと思う

わだかまりを残し距離が開いてしまった
ダレルに対しても文句を言い
それは雑誌に取り上げられていた
脚色された部分も有ったのかもしれないが…

当時、俺は時間が解決する事だろうと思っていた
いっときパンテラの新作は、ねーな
位のもんだった

けどダレルは殺されてしまった…

バンド仲間がみんな次々に電話してきた
あの日、うちに集まって
ジャックダニエルをコーラで割った奴を飲みながら
パンテラのビデオを3本続けて見た
ショックが大き過ぎてわからなかったけど
絶望ってこういうことか

その対立関係ゆえに
親族から葬儀への参列を断られ
最後の別れもかなわなかったフィル
引退宣言ととれる声明を出し沈黙した

更に2005年8月末
ハリケーンカトリーナによって
ニューオーリンズの8割が水没し
甚大な被害を受けた

もう復活は無いだろうと思っていたが
downは2006年に
ワーナー・ブラザーズと契約し
再始動した

そして2007年3rdアルバム
Down III: Over the Under
リリースされた

と、前置きが長くなってしまいました

「1. 3 Suns And 1 Star
語りとハミングの雰囲気たっぷりのイントロから
強力なリフになだれ込み
そのリフに合わせて
ベースが音を伸ばすのがかっこいい
よりメロディを歌うフィルのvocalも良い
中盤でスロウでエモーショナルに展開する

doomなリフの「2. The Path
ギターの単音弾きパートが良い

「3. N.O.D
リバーブの聴いたボーカルの
コーラスワークが秀逸
シンプルなリフで押し進むが
終盤に空気を変える展開

うねるリフの波と
中盤からのエモーショナルな展開
bassがかっこいい
エンディングはシャウトで締める
「4. I Scream

ツインギターが絡む
かっこいいリフが炸裂する
「5. On March The Saints」は
Aメロの歌ですぐ心を掴まれる

「6. Never Try
イントロのギターソロから
ブルース感たっぷりのスローナンバー
歪みと重さを抑えたサウンド
空間を生かしたアレンジが良い

煙のように立ち上るイントロから
ゆったりと壮大なリフへ
哀愁のある歌が秀逸な
「8. Beneath The Tides
歌と二本のギターの掛け合いが渋い

幻想的な雰囲気の変化球
「9. His Majesty The Desert」から繋がる
「10. Pillamyd」は一転して
重たいリフが炸裂
緩急を付けた練られた曲展開で聴かせる

壮大で長尺なエンディング曲
「12. Nothing In Return (Walk Away)」で
悲しみに満ちたままアルバムの幕を下ろす

このアルバムが作られるまでの
バンドメンバーの状況からか
悲哀が詰め込まれている1枚

よりメロディを歌うようになったし
泣きのギターがたくさん鏤められている為
メタルファンじゃなくても
聴きやすくなっている

おかえりなさい

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