ON (Ken Andrews)

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ON (1997-2002)

オン

カリフォルニア州ロサンゼルス

Alternative Rock,Synth-pop

1997年のFailureの解散後に
ケン・アンドリュースが始めた
ソロプロジェクト

SHIFTING SKIN (2000)

  1. C’mon Collapse 3:11
  2. Slingshot 2:53
  3. Soluble Words 4:38
  4. If I Get To Feel You 3:20
  5. Shifting Skin 2:59
  6. Perfect Imposter 4:22
  7. Avalanche 3:39
  8. Feel At Home 4:16
  9. Paper Thin Soul 3:12
  10. Building 4:43
  11. Pick Up 3:56

1st
Epic Records

Ken Andrewsのソロプロジェクト
プロデュース、ミックスも本人

参加メンバーは
Jeff Turzo(Drum Programming:God Lives Underwater)
Matt Mahaffey(Key,Drum Programming)
Justin Meldal-Johnsen(B)
Roger Manning(Key)
Pete McNeal(Dr)
Jeff Trott(G,Organ)
Brad Laner(Dr)
Jordon Zadorozny(Guitar Solos)
David Campbell(Viola)
Larry Corbet(Cello )
Joel Derouin(Violin)

アコースティックギターを土台に
作られたであろう楽曲に
全体的にエレクトロニクスを導入しており
打込みのドラムと
際立つシンセの音

その電子音が凄く印象的に
バランスよく効果的に
散りばめられていて心地よい

シンセサイザーをいじるのが
楽しくてしょうがない感じ

効果音を配置するスペースを
確保することが
そのまま曲にゆとりを持たせる結果に
繋がっている
だから聴いてて癒される感じ

エレキギターの音は攻撃的では無く
ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロの
ストリングス系の使用も多岐に渡り
歌メロはもうFailureそのもの

優しくて透明感があるサウンド
美しくて聴きやすい


1997年にFailureが解散した後
私は完全に途方に暮れていた
誇りと喜びのために
持てる限りの創造力と
努力を注ぎ込んでいたから

明確な方向性も目標もなく
ただアパートに座り込んでいる状況
目的を見失い深い鬱状態が訪れ始めた

ギターを見るたびにFailureと
苦しみばかりが頭に浮かんでいた

そこで
新しいギターかペダルを手に入れれば
気分が明るくなって
何かインスピレーションが
湧いてくるかもしれないと思い立った

近所の楽器店に行って
たくさんのギターを見てまわったが
それでも頭の中には
Failureという言葉しか浮かばない

もう店を出ようと思った時
予算内で買える小さなデスクトップサイズの
シンセサイザーを見つけた

それが私の最初のシンセサイザー
Access Virus

この小さなシンセサイザーには
膨大な数のサウンドが詰まっていて
私はすっかり夢中になった

突如、Failureのサウンドとは
明らかに関連性のない音楽が
作れるようになったんだ
Ken Andrews

この作品のリリース後に
Joey Sykes(G)
Tommy Walter(B)
Kevin Moore(Key)
Tim Dow(Dr:Shiner,Year of the Rabbit)
というメンバーでツアーに出た

make believe (2002)

  1. Revolution 3:23
  2. Hey Sugar 3:44
  3. The Only Thing I Know 3:52
  4. Pure Distraction 3:21
  5. Its Me, Its You 4:35
  6. I Want You To Feel 3:28
  7. Octopus 3:06
  8. Frozen Signal 4:14
  9. When The World Is Running Down 3:54
  10. Theme Song (Instrumental) 4:37

2nd
自主制作

Ken Andrews

Jeff Turzo(Drum Programming:God Lives Underwater)
Jeff Garber(G: Year of the Rabbit)
Scotty G(Drum Programming)
Tim Dow(Dr:Shiner,Year of the Rabbit)
Matt Mahaffey(Key)
Kevin Moore(Synthesizer:Dream Theater)

あのGod Lives Underwater
Jeff Turzo
あのShinerTim Dow
90年代に洋楽ロックを
ちょっと深堀りした人には
たまらない人選

未クレジットながら
Dream TheaterKevin Moore
1曲参加

シンセサイザーとの出会いによって
復活し新たな音の可能性を
見出していたケン・アンドリュース
今作は自主制作でのリリースなので
前作の路線を
更に深く掘り下げて行くかと思いきや
打ち込みのドラムは使われているが
電子音はやや控え目になった

バンドでツアーに出たことの影響も
あっただろうし
ケン・アンドリュースの中に
バンドサウンドへの回帰の
気持ちがあったんだと思う

新しいバンドを作るという気持ちが
曲を、特に歌メロを意識的に
Failureっぽくない方向へ
引っ張っている感じ
明るい
Failureの音にあった
グランジの影がかなり薄まっている

この後に
ケン・アンドリュース
ドラマーのティム・ダウ
Year of the Rabbitを結成する


↑このアルバムはCDが売ってなくて
ダウンロード販売のみでした

◆俺だけの秘密のバンドリストに
入っていたONと

それにまつわる個人的な話◆

ここまでの人生を振り返ると
やはり俺は変な人間で
バンドマンとしか友達になれなかった

それは似た者同士の方が
お互いの理解度が深いから
わかってくれてるぅ〜っ
という感覚への甘え

学校でも職場でも
それなりにうまく楽しくやって
職場の人達とは毎週土曜日の仕事終わりに
呑みに行くのが当たり前な時代に
その当たり前をやって
日曜日は昼過ぎまで寝て
午後2時からバンドで
スタジオに集まる日々を過ごしてた

そんな偏執的なバンド野郎の
職場での評判は
面白いヤツだし
仕事はキッチリやるヤツだが
変り者、凄く変なヤツ
いつも鼻歌歌ってるし
いつも指が動いてるし
つ〜か、CD買い過ぎ(キモっ)

それはそれで楽しいけど
やっぱり
同じ趣味趣向ってのはデカい

その偏執者(変質者)が
バンド仲間の偏執者(変質者)たちと
スタジオ練習の後に
そのまま弁当とお菓子を買い込んで
ウチに集まり
手に入れたとっておきのCDを持ち寄って
月曜日の朝5:00までダベり続ける座談会

それから各々帰宅してシャワー浴びて
仕事に行くという
オッサンになった今では考えられない
ハードスケジュールを
当たり前に毎週やっていた青春の日々
(いや36歳までこれをやっていたから
青春とか言ってられないっつ〜の
….加齢とともに
朝まで居残るメンバーも
だんだん減っていきました…)

その座談会でかけるCDってのは
表情はクールを装いつつ
淡々といつものルーティンをこなすかの
雰囲気でCDをプレイヤーに入れ
ケースをさりげなくテーブルの端に置いて
心の中で

「フフフ..これは知らねぇだろ
このかっこいいバンドを聴かせて
度肝を抜いてやるぜっ!!
フハハハハハハハーっ!!」

ていうね
“俺が発見した秘密のカッコいいバンド”
という、
当時の音楽オタク偏執者(変質者)が
やりがちなヤツね
それをメンバーの過半数がやる集団

まぁ平日は仕事終わったら
CD屋か楽器屋によってから帰る人間の
集まりだからね

このalt-stoner.comも
2015年に始めたので
10周年になります
ありがとうございます

このサイトのメールアドレスは
トップページの一番下に
密かに載せているだけで
しかもコピーしなきゃならんような
一応載せときます使用であるにも関わらず
極たまにメールを送ってくれる数奇者が
(好き者ね💗”へうげもの”読んだ人なら
この言葉をつかいたくなるのわかるっしょ
茶道カンケーねーだろとか言わないでよ)
数名存在します

その数奇者の一人
仮に”K.Eさん”と呼ばせて頂きます
そのK.Eさんからのメールで
ケン・アンドリュースONの事を
そしてYear of the rabbitの事を
思い出させてもらいました

なんならFailure
若かりし頃の俺にとっては
“俺だけの秘密のカッコいいバンド”
だったし
ONYear of the rabbit
更に極秘中の極秘
トップシークレットの
とっておきだった

このalt-stoner.comを始めたのは
大ブレイクこそしなかったが
カッコいいバンド達が
このまま時代に埋もれて行くのは
忍びないぜ
ロック音楽史において
一つの巨大な流れになった
グランジバンドの記事をきっかけに
“俺だけの秘密のカッコいいバンド”を
ちょっとずつでも知ってもらおう
インターネットの正しい使い方って
こういう事だろっ
て気持ちだったからでして

それなのに…
Failureの記事は書いておきながら
ONYear of the rabbit
忘れていた俺….

あっぶね〜
秘密にしたまま墓まで持っていくとこだった
サイトを始めた気持ちと
ONYear of the rabbit
忘れてました〜っ
という事で今回記事を書きました

K.Eさん、ありがとうございます

更にK.Eさんからメールには
Autoluxの名が!!

それで思い出したのです

あれは2010年頃に在籍していた
バンドのメンバーに
Autoluxの1stと2ndを
借りパクされている事をぅおぅおぉ〜っ!!
(まぁマジの音楽性の違いで
結構激しめに喧嘩別れしたので
しょうがないっちゃしょうがない
シューゲイザーとスペースロックと
スラッジコアを融合しようと思った
俺が悪い)

それで
勇気を出して15年ぶりに連絡してみたんです
この電話番号つながるのか?と
恐る恐るね…
携帯電話を持ってなかった頃に
彼女の家に電話をかける時の
…お父さんが電話に出たらどうしよう..
という気分を思い出しつつ

つながりました

当たり障りのない現状報告と世間話

そして本題

おめぇ、俺のAutoluxの1stと2nd
借りパクしとるっぺっ!!

「…ゴメン…売った….ゴメン」

NOooooooooooooooooooooooooooo〜!!
やってくれたなぁ〜
それならぁ〜
お前さんのぉ〜お宝ぁ〜
ビリー・コーガン(smashing pumpkins)モデルの
ストラトを〜
代わりに頂こうかぁ〜っ

「アレも….売っちゃったんだ…」

うっそ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん?!

じゃあ、76年製のビッグマフは!?ラムズヘッド

「売った
親父の知り合いが結構良い値段で買ってくれてさ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!

彼は結婚を機に
音楽関係のモノ
バンド関係の機材
全部処分したそうな

少し寂しくなったけど
元気にやってるみたいなんでね
子育てが楽しくて幸せだって

そして
今回の経緯を
alt-stoner.comの記事にするけどいいか?
って聞いたら
「あのサイト、やっぱりお前か
言葉使いとエピソードで
多分お前だろうなぁって思ってた」

そうか
15年ほど離れてたけど
この人は今も生きてる数少ない
俺の理解者なんだな〜

というオチがつきました

そもそもは
彼がCDを無くしている事を予想してて
forest for the treesの時のように
”アンフォーギブンだ” で
この記事を終わらせるつもりだったんだけどね

K.Eさん
あなたがくれたメールがキッカケになって
こんな物語が生まれました
ありがとうございます

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